クリティカルなeSSDの製品化に
初代から関わる。
現在開発が進む日米共同チームをリード。

System / Software /
Circuit Design Technology Development

Kiyotaka Iwasaki

岩崎 清隆

システム・ソフトウェア・回路設計技術開発
2007年度入社/電気電子工学専攻

立ち上げから10年間、
eSSDの開発ひとすじに歩む。

入社3年目の2009年、当社が初めてエンタープライズ向けSSD(eSSD)に参入することになり、私は製品を立ち上げる技術者の一人に選ばれました。以来、今日まで10年あまり、一貫してeSSDコントローラの開発に従事し、開発当初から現在に至るアーキテクチャの世代交代に関与。コントローラの全体検証→NAND制御回路の設計/検証、FPGAの立ち上げ/評価サポート→障害調査→ブロック開発リーダー→製品化支援、アーキテクチャ全体の開発担当などを経験し、現在はアーキテクチャチームの日本側リーダーとして、シリコンバレーのアメリカ現地法人と共同開発を推進しています。

eSSDは名称のとおり、ITサービスのグローバルメジャーをはじめ、ビッグデータを活用してビジネスを展開しているエンタープライズ向けのSSDです。超大容量のデータを超高速で読み書きする性能と厳格な信頼性と経済性と…トレードオフの関係にある特性の並立が求められるため、その鍵を握るアーキテクチャの開発では数々の難関を越えなければなりません。クリティカルな最先端のものづくりだけに、スタートアップから黎明期を経て世界トップクラスの一翼を占めるまで、ひとすじに関わって来られたのは、ひとつの技術を突き詰めるのが好きな私には願ってもない幸運でした。

いつも先んじて次世代の
アーキテクチャを探究。

アーキテクチャ開発は最上流に位置しているので、いつも先んじて次の世代の技術を探究するミッションを担います。いま開発中の製品としては2世代先のコントローラに搭載するアーキテクチャがターゲット。しかも、SASから次世代インターフェース規格へ国際標準が進化を遂げつつあるタイミングなので、規格の方向性など、最新の動きをリアルタイムで把握できるアメリカ現地法人との共同作業は刺激でいっぱいです。アメリカ現地法人には、著名なSSDのオーソリティがアドバイザリースタッフとして入っており、ほぼ毎日メールや電話でやりとりしていますが、過去からの流れにとらわれがちな日本側に『違うんじゃないか。変えよう』と、異なる文化・異なる視点から“ハッとする気づき”を与えてもらえるのも、国際間のプロジェクトならではのメリットだと実感しています。

一方で日本側には、わが国の先端技術の道を切り拓いて来られたエンジニアのレジェンドが揃っています。また私自身、この10年の間に、2次元のフラッシュメモリから3次元のBiCS FLASH™へ、大きなパラダイムシフトを身をもって体験して、貴重な知見を吸収できました。先輩がたの英知に触れつつ、自らも経験を重ねることで、わが国のものづくりの伝統を受け継ぐと同時に、イノベーションで世界をリードしているアメリカに触発される。両方のいいとこどりをしながら次世代のアーキテクチャ開発に打ち込めるわけで、恵まれていると感謝しています。

愛着は人一倍。
もっといい製品を、シェア拡大を。

初代からずっと開発に携わってきただけに、私はこの製品に人一倍愛着を持っています。その分の蓄積もあり、パラメータが膨大なぶん、山のように選択肢があるため、最適化には苦労します。しかし、複雑だからこそ、アーキテクチャを生み出すだけでは意味がありません。

当社には、HDDやNANDからの豊富なデータベースがあり、先に挙げたように各国の英知が集まっています。蓄積があるからこそ、メンバー一人ひとりの研鑽と努力を積み重ねていけば、より良い製品に結実すると、私は確信しています。リーダーとして確かな道すじを示し、みんなでゴールをめざしたい。何としてでも、もっといいeSSDを生み出し、シェアを伸ばしていきたい。貢献し続けようと取り組む限り、仕事が嫌だなんて気持ちにはならない…日々そう思って、楽しく頑張っています。

私が当社を選んだ理由

私は学部卒で就職しました。当時も大学院に進むのが一般的で、いま振り返れば見極める眼がなかっただけですが、その時は生意気に『早く会社で経験を積みたい』と思っていたのです。当社を志望したのは、面接で技術部長が『即戦力よりも将来性に期待している』と私の話を親身に聞いてくださったのがキーでした。

学生のみなさんへ

大きな会社ですが、社員を組織の歯車と見なすような文化はまったくありません。立場や年齢に関係なく自由に意見を言えますし、技術的に正しい提言であれば、認めて受け入れてもらえます。SSDはまだ見たこともない製品になる可能性を秘めているので、困難な課題を乗り越えながら新しく挑戦していきたいと望んでいる方には魅力的な開発の場だと思います。



掲載日/2019年3月1日 ※所属・役職・仕事内容は掲載当時のものです

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