「デバイスの中で何が起きている?」
推測しながらコツコツと評価・解析。
その毎日は、世界につながっています。

Customer response technology /
evaluation analysis Technology Development

Shinya Haraguchi

原口 辰也

顧客対応技術・評価解析技術開発
2012年度入社/数物科学専攻

二次元から三次元へ、
評価・解析は困難の連続

私は三次元フラッシュメモリ『BiCS FLASH™』の評価を担当しています。メモリテスタを使った測定プログラムの作成や評価では、不具合などが発覚した場合、直ちに設計部門へフィードバックして回路修正を依頼します。また、評価の延長線上には解析業務もあり、不具合発生時の具体的な原因を特定しなければなりません。さらに、解析には品質向上のためのテスト施策考案という業務もあります。
『BiCS FLASH™』になる前は、二次元デバイスを担当していました。二次元と三次元では全く違うデバイスである印象が強く、あの微細な世界の中でいったい何が起きているのか解明しにくいのです。二次元で蓄積した技術的知識やノウハウを適用させても、通用しないことが多々あります。しかし、デバイスの中で何が起きているのか、どのような信号がどこに入り、信号を受けたチップはどのようなルートで電圧を転送するのかなど、頭の中で動きを予測しながら、実際にデバイスを動作させることが非常に興味深い仕事です。

着実な仕事ぶりから、
半年目で業務を一任

ある不具合が発生した際、上長を通じて私に解析作業の指示がきました。問題箇所の発見に試行錯誤し、一つひとつ可能性を確かめながら何とか結果を出すことができました。その後も同じように自分なりの工夫を取り入れて解析・評価を繰り返しているうちに、いつしか上長を通さず、直接依頼が来るようになりました。この業務を始めて半年くらい経過した頃のことです。「自分も認められた」と実感した瞬間でした。

このような経験もあり、私は着実に知識や知見を積み重ねていくことが大切だと思っています。一見地味な仕事のスタイルかもしれませんが、一つひとつ、一歩一歩前進しつつ、年月が過ぎて部下を持つ立場になったとき、的確な意見が言えるような技術者になりたいです。そのためのキーワードは「信頼」。技術者は、確かな視点を養うと同時に、周囲からの信頼を得る人間でなければ、信頼性の高い製品を生み出すことはできません。そのような技術者を目指し、今は着実に力を付けることを意識しています。

一人ひとりが、
No.1メモリメーカを支える力だ

就職活動を始めた頃、「もっと自分を見つめ直し、将来設計を考えなければ」と焦っていた時期がありました。「自分に合う職業は何なのだろう」と。ところが、「普段の生活で自分が没頭できることは何だろう」と気持ちを切り替えてからは、就職活動が進めやすくなりました。つまり、いきなり広く大きく考えるのではなく、身近で小さなことから等身大で思い返してみると、自然に自分を理解できるようになったのです。

そのような就職活動期を終えて入社した当社は、半導体業界では、まさに世界と闘い、世界に挑むポジションにいる会社でした。NAND型フラッシュメモリを製造している世界有数のこの会社で働く一人ひとりは、みんな世界を常に意識しています。私もその一人として、世界No.1を目指すメモリメーカの開発を支える力になりたいと思います。

私が当社を選んだ理由

専攻していた数物科学でシミュレーションしていた物質がMRAMという磁性体だったので、それがきっかけでメモリに興味を持ち始めました。半導体製造を手がける会社はさまざまありますが、NAND型フラッシュメモリを開発・製造している日本発の企業は当社だけだったのが大きな理由です。

学生のみなさんへ

自分の将来を決める時期は、多くの不安がのしかかってきます。私もそうでした。しかし、自分を信じて進むことが一番だと思います。自分を振り返り、自分という人間像を作れば、道は拓けると思います。私からのメッセージは「自分を信じてがんばれ」。入ってからの不安は考える必要はありません。



掲載日/2016年2月29日 ※所属・役職・仕事内容は掲載当時のものです

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