台湾から日本へ、日本から世界へ、


Finance
Ichun Chen
陳 宜君
財務
文学部日本語学科 2014年度中途入社
年齢や性別、国籍等にとらわれず、
若手にチャンスが与えられる風土。
私は台湾の台中出身です。台湾の大学で日本語と日本文学を勉強し、日本の大学への交換留学も体験して、台湾の原材料メーカーの日本法人に就職。3年ほど勤務した後、当社のグローバル採用に応募して入社しました。以来ずっと、メモリ事業の経理・財務業務に携わってきました。当社のメモリ製品は、売上高の90%以上を海外市場で占めていることもあり、初めにアメリカ・ヨーロッパ・アジア数社の海外販売会社の業績管理や海外税務を、次に海外販売会社の業績取りまとめをそれぞれ2年ほど担当。2019年度に現在の決算室に異動し、グループの連結決算と海外販売会社向け経理システムの導入を手がけると同時に、新規事業買収プロジェクトに参画しています。
この間、部署の先輩と上司の指導のもと、海外販売会社駐在のCFO(財務責任者)の方々や現地スタッフとのやりとりを通じて、管理会計移転価格、内部統制、国ごとに異なる法制や文化など幅広い知見を、文字どおり身をもって学べました。その上、入社1年目に台湾に出張し、現地法人に会計処理の説明を行うなど、早くからチャンスを与えてもらえたおかげで、大きく成長することができました。年齢や性別、国籍等にとらわれず、若手がフルに個性を発揮して活躍できる風土が、当社の確かな魅力です。
会社として初めて、海外の製造会社を
買収するプロジェクトの一翼を担う。
2019年8月、当社は台湾のLITE-ON Technology社のSSD事業を買収する契約を結び、プレスリリースしました。SSDの世界市場が拡大を続けるなか、生産拠点を強化し、SSD事業のさらなる高成長を図るための重要なM&A戦略で、2020年前半までの事業買収の完了を目指しています。私はプロジェクトチームに参画し、これまでに培った業績管理、国際税務、連結会計などの知識・経験を活かして頑張っているところです。
海外のメーカーを傘下に取り込むのは、当社にとって初めての取り組みです。モデルとなる前例がないだけに、難しい要素も多い一方、新鮮な発見も多くて、文字どおり新生キオクシアの明日を、メンバー全員が力を合わせて創っていく醍醐味に溢れています。
私にとって興味深いのは、通常ではなかなか知ることのできない他社の会計・税務処理の進め方を、買収先へ出張した際にヒアリングして把握できること。自社との違いが分かって勉強になりますし、こちらのやり方を押しつけてしまうと先方には負担になる場合もあるので、相手の目線に立ってギャップを埋めるように心がけています。お互いの長所を活かしてシナジーを生み出し、M&Aを軌道に乗せていくのが、目の前の最大の目標だからです。

もっと経験を積み重ねて、いつか
海外現地法人CFOの大役を務めたい。
経理・財務部門は2~5年サイクルでジョブローテーションがあり、いろいろな業務を経験し、幅広いスキルを習得しながらキャリアを高めていけます。まだ5年目の私も、海外販売会社の管理会計を軸に、税務や決算に関わる知見を磨いてきました。連結決算業務で作成する有価証券報告書は、当社の経営陣はもちろん、社外の投資家や金融機関などの重要な判断材料になるため、経営や外部の目線も視野に入れて考える必要があります。経理システムの導入では、海外販売会社と当社のIT部門、双方の窓口の立場から調整を図ります。他にもIPO(株式上場)への対応、日米間のAPA(移転価格事前確認)など、関わる案件が多岐にわたることから、毎日のように刺激を受けて触発されています。
環境に恵まれているだけに、一日でも早く会計・経理や財務・税務のオールラウンドな知見を身につけて、いずれ海外に駐在したい。現地法人のCFOを任され、経理・財務にとどまらず、人事評価、制度策定など、ひとつの会社の経営をトータルに見られるようになりたい。台湾から日本を経て世界に飛び出し、グローバルに活躍するエグゼクティブにキャリアアップしていきたいと、熱い気持ちを原動力に、チャンスは必ずやってくると確信してチャレンジしています。
私が当社を選んだ理由
前職は台湾の会社の日本法人だったので、子会社の立場で親会社とやりとりする窓口業務がメインでした。従事するうちに、本国の親会社に比べると、海外現地法人の機能・業務はどうしても限られるし、私自身の成長にも限界があると実感。親会社の立場で海外の子会社に関わる仕事に就いて、もっと上を目指したいと思うようになりました。そこで退職して台湾に戻っていた時に、当社のグローバル採用を知り、入社を志望したのです。
学生のみなさんへ
『自分は何のために、この仕事(勉強)をしているのか』。私は常に自分に問いかけるようにしています。明確な目的意識を持って物事に取り組めば、充実して打ち込めるし、きっと成果につながって、やりがいを得られる、次のもっと大きな目標も見えてくると確信しているからです。勉強でも就職活動でも仕事でも、すべて同じではないでしょうか。みなさんもぜひ、常に『何のために?』と考えてみてください。それが、自分に合った企業や仕事を見つける近道だと思います。
掲載日/2020年3月1日 ※所属・役職・仕事内容は掲載当時のものです